2022年はNFTで幕開け、FTX事件で暗号資産冬の時代として終わった一年でした。そのような中でもユーティリティとしてのNFTの発行枚数や取引数は全世界を見ても確実に成長しています。

ブロックチェーンの歴史で見ると、ビットコインの始まりが１周目、ICOブームが２週目、昨年のNFT・Web3ブームが３周目でしょうか。３周回ってようやく、やりたいことが実現できる土壌が醸成されました。

2000年代は巨大プラットフォーマーの時代でした。次の10年は少しの利便性のために自分の個人情報を売り渡す時代は終焉すると考えます。それがブロックチェーンの存在意義だとも考えます。個人対個人が中間搾取者なしに公平に取引をできる世界、それこそがブロックチェーンロックが目指す世界です。それが世界規模で突然起こらなくても、皆様の仲間内で起こること、その小さな動きが、この大きな変化の始まりです。そのような仲間が点と点で繋がること。それが、我々が信じるメッシュの力です。

私たちはスマートロック事業者ではありません。私たちの提供する価値はただのカギの価値を遥かに超えています。カギとブロックチェーンの力で個人対個人の価値交換の世の中を実現させたい。それは、その取引の裏側にある多種多様で複雑なビジネスを抽象化できるデザイン力と技術力、高い志を持つ私たちだからこそできることです。

「個人の力」がメッシュに繋がることで、べき乗の力になります。私たちの信念は、この「メッシュの力」が世の中を変えていくことです。ブロックチェーンロックはその活動を支える社会インフラを構築していきます。将来いつの日か、私たちの子孫が大きくなった時、「昔、少しの利便性と引き換えに個人情報を引き渡す時代があったんだって？」と、ご家庭の食卓で語り合う時代が来ること、そしてその時代は巨大プラットフォーマーに頼らなくても、今より、より便利な時代であること。その日が少しでも早く来るように私たちはハードワークを続けます。
 

2023年1月

​岡本健